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 それはある日のことだった。会社から帰って部屋に入ると、ジャニーズみたいなかっこいい男の人がいた。泥棒だと思って警察を呼ぼうとしたら、彼は私を止めた。
「警察呼ばないでください。私は泥棒じゃありません。地球を研究するために来たんです。つまり、いわゆる宇宙人です。どうか信じてください。お願いします。」
と土下座して彼は言った。最初は驚いたが、面白いと思って彼に聞いたら、地球で五年間研究をする担当だそうだ。泊まる場所がなかなか見つからないから私のところに来た。私は仕方なく、彼をしばらく家に泊まらせた。これがすべての始まりだ。
 元の星で地球の調査を十年間もし続けていたので、中国語ができる彼は意外に親切な宇宙人だ。私は大学からずっと一人で暮らしているから、料理を作ってあげる相手や家事を手伝ってくれる人ができて、うれしいと思った。どう呼んだらいいかわからないから、彼に「柾」という名前を与えた。しばらくの間の地球人としての名前だ。
 朝六時に起きて、一緒に朝ごはんとお弁当を作る。私は仕事をしているときに柾は近くで研究をしている。昼は一緒にお弁当を食べながら、おもしろい話をする。夜なら時々鍋料理やお好み焼きを食べて一緒に運動をしに行く。彼は地球の生活にとても慣れたようだ。近所の人たちと仲良くなったみたいだ。
 ある日、私はどうしても熱が下がらないとき、柾は一晩中寝ずにそばにいてくれた。目を覚まして、隣にいる彼を見て、涙が出るほど感動した。世界中で両親だけでなく、こんなに私を大切にしてくれる人もいるんだと思った。その日、彼に告白された。
「今言うのもちょっとあれなんだけどさ、付きあおう」
少し驚いたが、よく考えれば、彼はいつも優しくしてくれて、どんなことを言っても静かに聞いてくれて、本当にいい人だ。時間が経つにつれて、私たちの間には特別な感情が生まれていた。柾ならきっと大丈夫だと思って、受け入れた。
 そのあと、三年が過ぎて、研究の期限が切れたので、柾は宇宙に帰らなくてはいけない。このまま別れたくなかったので、仕事をやめて彼と一緒に彼の星に移住した。今は幸せな生活を送っている。

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    紗季 發表在 痞客邦 留言(0) 人氣()